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2023.03.30
コラム
萬古焼(万古焼)とは? その魅力や代表的な商品をご紹介
萬古焼とは
萬古焼(ばんこやき)は三重県四日市市周辺を産地とした、耐熱性に優れた特徴をもつ陶磁器・焼き物です。食器や花器など生活を彩る器から工業製品の型まで、様々な種類の商品がありますが、特に土鍋や急須がよく知られています。また四日市萬古焼は、1979年から経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されており、四日市市指定無形文化財でもあります。
江戸時代中期に、桑名の商人・沼波弄山(ぬなみろうざん)が、茶の趣味が高じて、現在の朝日町に窯を築き、茶器を焼いたのが始まりとされています。そして、自分の作品が永遠に伝わるように願いを込め、沼波家の屋号である萬古屋の「萬古」あるいは「萬古不易」の印を押したことから、萬古焼と呼ばれるようになりました。
主な萬古焼の商品
萬古焼には、食器や花器など生活を彩る器から工業製品の型まで多種多様な焼き物があります。本項では、その中でも代表的な2つの商品をご紹介します。
土鍋
萬古焼を代表するものの一つが土鍋で、日本全国の土鍋生産量のおよそ80%を占めています。街中で見かける国産土鍋のほとんどが萬古焼だと考えてもよいかもしれません。近年では大きさや形状も様々に増え、タジン鍋やごはん釜、炭コンロ等、多彩な商品が開発されています。特に高度な技術を使った電磁調理器具用のIH土鍋の開発も盛んです。
萬古焼土鍋はその陶土に大きな特徴があります。耐熱性に特に優れているので、ガスレンジや炭火等の空焚きや直火に対しても高い耐久性を発揮します。それは陶土原料に含まれるリチウム鉱石の働きによるもので、この鉱石が陶土中に40~50%含有されているために直火や空焚きに対しても十二分に耐える商品が開発できるのです。
急須
急須もまた、土鍋と並び萬古焼を代表する商品の一つで、使えば使うほどに味わいと光沢を増すと言われています。特に昭和54年に通商産業大臣(現在の経済産業大臣)指定の伝統工芸品に指定された萬古焼のシンボルは紫泥の急須です。鉄分を含む地元の粘土を使用し還元焼成を行い、釉薬をかけない焼き締まった紫褐色は緑茶によくマッチします。更に、鉄分の働きにより茶葉の渋みをやわらげて旨み成分を引き出してくれるとも言われています。
また萬古焼急須は多彩なデザインや柄の商品があります。古くは輸出用の奇抜なデザインのものから、上絵や彫りなどの繊細な装飾が施されたもの、萬古焼の発展に大きくかかわった「型萬古」まで様々な急須が作られてきました。最近では人気キャラクターとコラボした商品や、現代的なインテリアになじむモダンな急須もあります。工夫された機能性とバラエティに富んだデザインも萬古焼急須の大きな魅力と言えるでしょう。
まとめ
井元産業では萬古焼をはじめとする多種多様な日本の陶磁器や焼き物を扱っております。詳しくは「取引実績・商品」ページをご覧ください。
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