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2024.08.27

コラム

ホーローとは?その魅力と使い勝手の良さを探る

鍋やケトルといった調理器具や、食材を入れる保存容器に人気の素材であるホーロー。その使い勝手の良さや、デザイン性が人気で多くの家庭で使われていますが、そもそもどのような素材であるのかご存じでしょうか?今回のコラムでは、ホーローの語源、素材、歴史、人気の理由についてご紹介いたします。

目次
1. 琺瑯、ほうろう、ホーロー…名前の由来は?
2. ホーローは何から作られる?
3. 始まりは紀元前?!ホーローの長い歴史
4. ホーローが人気の理由と使用時の注意点
5. さいごに

琺瑯、ほうろう、ホーロー…名前の由来は?

ホーローは、漢字では「琺瑯」と書きます。難しい漢字であるため、JIS規格では「ほうろう」が使われ、一般にはカタカナで「ホーロー」と表記されることが多いです。実はその語源はイマイチよくわかっていないそうですが、有力な説は、サンスクリット語で七宝質を意味する「フーリンカン」から由来するというものです。ちなみに、ホーローは英語ではEnamel(エナメル)です。

ホーローは何から作られる?

ホーローって何でできているの?ホーローの素材って何?という方も多いのではないでしょうか?ホーローは、鉄やアルミニウムなどの金属の表面にガラス質を高温で焼き付けコーティングした(=釉薬をかけた)ものです。金属とガラスを合わせることで双方の性質の長所を兼ね備え、短所をカバーした素材となります。この特徴が、調理器具や保存容器として生かされています。シンクや浴槽、医療器具に使われることもあります。
ホーローと同様に金属にガラス質の釉薬をかけたもので、七宝(しっぽう)があります。ホーローとの区別は、素地となる金属に主に銅、銀、金が使われていることと、生活用品ではなく装飾品や美術品といった工芸品であるということです。

始まりは紀元前?!ホーローの長い歴史

ホーロー(ここでは七宝もホーローとして扱うこととします)の起源はかなり古く、紀元前にまで遡ります。現存する最古のホーローは紀元前1425年頃に製作されたと憶測されるもので、ミコノス島で発見されています。また、紀元前の古代エジプトにて作られたツタンカーメンの黄金のマスクの表面にもホーローが使われており、当時から美術・装飾としての役割を担っていたことがわかります。日本には、飛鳥時代の頃に中国や朝鮮半島からその技術が伝わったと言われており、奈良時代(8世紀)に作られた正倉院の十二陵鏡が有名な作品です。現代のような日用品としてのホーローは、日本では江戸時代にホーロー鍋が開発されたことが始まりです。その後、ケトルやカップ、保存容器などが作られ、日用品としてのホーローが一般の家庭にも浸透していきました。

ホーローが人気の理由と使用時の注意点

ホーローが人気の理由は、下記のとおり、金属とガラスのメリットを兼ね備えていることです。

○金属の特性
・400℃の高温に耐えられる耐熱性。直火もオーブンも対応。
・熱を逃しにくい保温性と、冷たいものはぬるくなりにくい保冷性。

○ガラスの特性
・酸、アルカリ、紫外線、サビに強い。
・汚れや匂いが付きにくく、雑菌が繁殖しにくい。
・美しい色合いと光沢感をもち、デザイン性が高い。

一方で、下記のような注意点もあります。

・電子レンジの使用不可。
・陶器ほどや普通のガラス製品ほどではないが、強い衝撃に弱い。
・急な温度変化に注意。ひび割れてしまう恐れがある。
・傷に弱いため、調理中は木製やシリコン製のへらやお玉の使用を推奨。洗う際も金属たわしやクレンザーの使用は避ける。
・傷の付いた箇所やガラス質の薄い箇所、水分や塩分に長時間さらされた場合には、サビが生じることもある。

少し注意が必要な点もありますが、大きなメリットがあることが人々を魅了させる理由です。

さいごに

ホーローは紀元前から美術品として、また現代では調理器具や保存容器として人々から重宝されてきました。金属とガラス、双方の特徴を持つ素材で、使い勝手とデザイン性が良いことがその人気の理由です。ご家庭でホーローの容器を使えば、漬物やカレーなどの匂いや色移りが気になる食材でも心配がいらず、同じデザインのものを揃えれば、見た目が統一されてすっきりと見せることができます。様々なデザインの商品がありますので、お気に入りのものを見つけて、暮らしに役立ててみてはいかがでしょうか。

井元産業では様々な種類のキッチン用品、テーブルウェア、日用雑貨を取り扱っています。
詳しくは、「取引商品・実績」のページをご覧ください。

(参考)
一般社団法人日本琺瑯工業会
琺瑯の歴史について
野田琺瑯
琺瑯 – Wikipedia
七宝 – Wikipedia

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