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2023.12.11
コラム
食器に使われる伝統的な小紋柄5選とそれぞれの持つ意味について
目次
1. 小紋柄とは?
2. 食器でよく使われる小紋柄5選
_2-1. 麻の葉
_2-2. 唐草
_2-3. 亀甲
_2-4. 青海波
_2-5. 七宝
3. おわりに
小紋柄とは?
食器をよく見たときに、幾何学模様のようなデザインが使用されていることがあると思います。これは日本の伝統的な模様である「小紋柄」というものです。小紋柄は元々江戸時代ごろから着物の柄として使われていたもので、細かい模様が連なってできているのが特徴です。この細かい模様が施された着物自体を「小紋」と呼んだりもします。草木や海など自然の中にあるものをモチーフとされることが多く、一説によるとその模様は千以上の種類があると言われています。また、小紋柄の多くは縁起の良い意味や由来があることから、「吉祥文様」と呼ばれることもあります。今回は数多くある小紋柄の中から、食器のデザインとして使われることの多い5つの柄を紹介します。
食器でよく使われる小紋柄5選
麻の葉
麻の葉模様はその名の通り、麻という植物の葉をモチーフとした模様です。六角形が重なった幾何学模様が特徴で食器のデザインとしても人気ですが、日本の人気アニメでキャラクターが着ていた着物の柄という印象が強い方も多いかもしれません。
麻という植物は4か月で4メートルも成長し、とても丈夫であることから「健康」や「成長」のシンボルとして子供の着る服などにも使用されてきました。また、麻が古くから神事にも使用されてきた歴史から、「魔除け」のシンボルとしても知られています。
唐草
唐草は蔦植物が勢いよく成長する様を描いた模様で、日本へはシルクロードを経由して中国から伝わったとされています。蔦の生命力と強く伸びていく様子から、「一族の繁栄」や「長寿」のシンボルとして昔から使用されていました。特にこの唐草模様は風呂敷の柄として人気が高く、昔は各家庭に1つはあると言われていたほどでした。食器として使用される際にはシンプルな蔦の柄だけでなく葉や花などと合わせてアレンジされることも多いです。
亀甲
亀甲とは亀の甲羅を意味しており、亀甲柄は亀の甲羅のような正六角形が連なったデザインになっています。シンプルな正六角形だけで構成される場合もあれば、六角形の中にさらに小さい六角形や花などが描かれたアレンジなども多く、それぞれの印象の違いなどを楽しめるのが特徴です。亀は大変長生きする生物であることから、「長寿」のシンボルとしても知られており、神事などにも使用されていた神聖な文様であることから、家紋などにも使用されていることで有名です。
青海波
青海波は海の波を表現しており、エジプトやペルシャなどの文明にも見られる模様です。日本では平安時代から青海波という言葉はありましたが、江戸時代に着物の模様などで使用されたことから人々に広まりました。扇のような形が重なっているデザインは穏やかな波が続く海の広がりを表しており、「末永く続く平穏」という意味が込められた柄です。
七宝
七宝とは仏教の言葉で金や銀などの七つの宝のことを意味しており、豊かさや高貴さを表す言葉として使われていました。七宝柄は円形が連なって四方に広がっていることから、“しほう(四方)“と呼ばれていたものが訛って”しっぽう(七宝)“になったと言われています。七宝は円形が永遠に続いていく様子から、「調和」や「繁栄」を願って使用される模様で、色の塗り方などでも雰囲気が変わって見えることが特徴です。
おわりに
日本の伝統的な小紋柄は見た目にも美しく魅力的ですが、それぞれに込められた意味や願いを知ることで、いつもと少し違った視点やテーマから食器選びができるかもしれません。
井元産業では様々な種類の食器を取り扱っております。興味を持たれた方はぜひ取引実績のページもご確認ください。
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